スタッフインタビュー/西川 征宏

スタッフインタビュー

西川 征宏/介護員主任(2017年入社)
看護小規模多機能型居宅介護支援事業所リガレッセ所属

ぼくらは、サービス業であって、製造業じゃない

Q. リガレッセに入社した経緯を教えてください。

高校卒業後、病院で看護助手を13年していました。たまたま代表の弟が同級生という縁でリガレッセを始める話を聞き、まず病院ではできないことができそうで面白そうだと思ったのと、その話を聞いて今やってることは普通のことなのかと、疑問が出てきて働いてみようと思いました。

Q. 介護の仕事を始めようと思ったきっかけは?

最初は何も考えてなかったです。就職がなかなか決まらなかった時に、進路指導の先生が進めてくれたんです。自分なら行かなかったと思いますが、結局そこから13年間続いたので、何かが合ってたんだと思います。先生には感謝したいです。

Q. これまでの病院とリガレッセでは、違いはありますか?

仕事内容に差はありません。ただ、利用者さんには家で過ごしてもらうようなところなので、病院みたいにカチカチしなくてもここはよくて、そのあたりの感覚の違いはあるかと思います。しんどそうだから血圧を計る、熱を計るのは値にしか過ぎないので、顔を見て悪そうと思ったら体触ってあげるだけでもいい。しんどいのは当たり前だから、そこを見るんじゃなく利用者さんを見てあげるのは一番の違いだと思います。

それと、病院では家族さんはたまに面会に来るだけです。でも、ここは家との送り迎えやお宅にヘルパーで行くこともあって、家族さんと会うことが増えたのは最初すごい戸惑いました。何を話したらいいのかも分からなかったですし、家族さんが見守る中でケアをすることもプレッシャーが大きかったです。看護師さんは資格も知識もあるので何か聞かれても即答できますが、介護士はすぐに答えられないことが多いんです。ただ、看護師さんとしっかりと連携が取れているので、そこのプレッシャーを一人で抱え込む必要はないと会社から言ってもらってからは楽になりました。

Q. 介護士さんの仕事を教えてください。

おむつ交換、入浴の介助、食事の準備の補助、体のマッサージ、レクリエーションという感じですが、基本的には医療に関わること以外はなんでもします。特に時間に追われる仕事なので、時間調整が大変だと思います。

Q. 精神的にも肉体的にも大変な仕事ですが、そのあたりはいかがでしょうか?

病院にいた頃、人が亡くなることに慣れるしかないと言われ、悲しいけどそんなものかと思ってやってきました。でも、リガレッセの話を聞いて、慣れたらだめなことだと思いました。利用者さんがぼくらと出会ったのは短い時間ですが、長い時間を生きてきた人が亡くなるわけなので、ちゃんと手を合わせて長い時間お疲れ様でしたと送り出してあげる。それに慣れたらだめだとぼくは思います。

腰痛はやっぱり職業病みたいなところはあります。でも、技術的なところで体に負担がかからないように介助する仕方があるので、しっかり守ってやれば大丈夫だと思います。

スタッフインタビュー

Q. 印象的だった利用者さんはいらっしゃいますか?

マッサージをすると「気持ちいい、ありがとうございます」って言ってくれるすごい丁寧なおばあちゃんがいて、その娘さんもその人に育てられたことが分かる生き写しのような丁寧な家族さんが、今まで出会ったことのないすごく素敵な方で印象的でした。

Q. この仕事で大切にされていることはありますか?

例えば、足湯で足を洗うことがあります。足を浸けている時間にもう一人もできるかもとやっぱり思ってしまう時があるんですが、そうなるとどちらかがほったらかしになってしまいそれはケアじゃないと思うんです。同じ時間に2人をできたら時間を上手に使えたと思いますが、やっぱり一対一を大事にするってことを言い聞かせながらやってます。

会社としても、時間短縮に変わるものがあるならそっちをどんどん採用していってて、ケアの方に時間をかけて省けるところは省くといった考えを持っていると思います。

Q. この仕事でやりがいを感じるのはどのようなところでしょうか?

嫌になることももちろんあります。でも、必要とされていてそれに応えることができるところ。ぼくのマッサージを気持ちいいと言ってくれて「ありがとう、足がすごい楽になった」って言われたら、もっと自分ができることをしてあげたいし、応えられる部分がここにはあると思います。

Q. 西川さんはどんな方と一緒に働きたいですか?

知識や経験豊富な方が入ってくれれば助かります。でも、未経験でもどんどん吸収していってくれる人もいるので、経験のあるなしはどちらでもいいと思います。知識とか技術は学んでいくもので、教わることもできるし、見て学ぶこともできます。

あとは、根が優しくて忍耐力のある方です。付き添って歩いてる時に手を貸せば早く歩けますが、その人のペースがあります。ご飯食べるのも手を貸せば早く食べられる。でも、そこで手を貸してしまったらその人に残っている機能が失われていってしまいます。介護者としてどっちが正しいかと言うと、その人のペースに寄り添うことが正しいんです。ただ、そうなるとどうしても時間はかかり、我慢すること何もせず見守ることが必要になります。でも、理想かもしれませんが、なんでもかんでもやってあげるのが介護じゃないと思うんです。

Q. 今後の目標を教えてください。

やっぱりみんながチーム一丸にもっとなっていければいいなと思います。みんなは何かをするにしても統一をしようって言うけど、それだとみんなその考え方しかできなくて視野が狭くなるので、もっと広い目で見て色んな視点から助け合えればいいのかなと思います。せっかく、色んな職種の方がいる会社なので、統一も必要ですがもっと広く動いていけたらと思います。